赤ちゃんに日光浴は有害?赤ちゃんの健康な成長を支える正しい日光浴と外気浴

一昔前は母子手帳にあった赤ちゃんや子供に日光浴をすすめる記述。しかし現代では、有毒な紫外線の危険性が周知され、日光浴は外気浴へと記述を変えました。一方で、日光浴はビタミンの生成や病気の抑制など健康のために必要な場合もあります。赤ちゃんの日光浴は、いつから、どのような方法でおこなうのがいいのでしょうか?今回は、赤ちゃんの日光浴の正しい方法をご紹介します。

赤ちゃんによくないのは日光浴ではなく紫外線

海で遊ぶ子ども

1980年代以降、紫外線の有害性が浸透し、1998年、母子手帳から赤ちゃんや子供の成長のために日光浴をすすめる記述がなくなりました。

しかし、赤ちゃんや子供に悪影響を与えているのは、日光浴ではなく過剰に紫外線を浴びることです。

もしも、紫外線をまったく浴びない日々を過ごしていると、日光浴のよい効果までも受けることができなくなるのです。

反面、紫外線が赤ちゃんのお肌や健康に与える影響も、きちんと知っておく必要があります。

とあるデータによると、子供の頃から過剰な紫外線を浴びていると、適切に紫外線対策をしていた子供に比べて皮膚がんを発症する可能性が高まり、タイミングも早くなってしまうというのです。

以下では、紫外線が赤ちゃんのお肌に与える影響をご紹介します。

データからわかる紫外線による健康被害

  • Aちゃん …1歳の赤ちゃんの頃に正しく紫外線対策をしておらず、大量の紫外線を浴びる機会があった。
  • Bちゃん …1歳の赤ちゃんの頃は紫外線対策をしていたものの、5歳の時にAちゃんと同量の紫外線を浴びてしまった。

この2人の皮膚がんの発症リスクを比較すると、1歳の頃に適切な紫外線対策をしていなかったAちゃんは、Bちゃんよりも10年以上も早く皮膚がんを発症するリスクがあるという結果が出ました。

2人が同じ量の紫外線を浴びた年齢には4年しか差はないものの、皮膚がんの発症年齢には10年以上もの差が出てしまいます。

もちろん、大量の紫外線を浴びた全員が必ずしも皮膚がんを発症するわけではありませんが、皮膚がんを発症させてしまうリスクを上げる可能性があることを理解しておきましょう。

赤ちゃんから18歳頃までに浴びる紫外線量

大人になると、子供の頃に比べて強い陽射しのもとで活動する機会が少なくなるため、紫外線を浴びる時間が減少します。

海外では積極的に日光浴をする姿もありますが、日本ではあまり見かけない光景でしょう。

ただし、保育園や幼稚園に通う頃から高校を卒業するくらいまでの紫外線対策については、日本では他の外国に比べて無頓着といえます。

通学路や外での体育、外遊びにプールの時間など、日光にさらされ紫外線を容赦なく浴びるという機会が大変多くなります。

このことはデータでも実証されていて、人間は18歳になるまでに、一生のうちに浴びる紫外線量の5割から8割を浴びるといわれています。

そのため、この時期にどのような紫外線対策や日焼け止め対策をおこなうかによって、将来の紫外線の蓄積よる健康被害を少なくすることができるのです。

赤ちゃんにとっても、外気を浴びながらの遊びを通して健康を作ることは大事ですが、必要以上の紫外線を浴びることは避けることが大切です。

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赤ちゃんの日光浴・外気浴のメリット

日光浴

適切な方法で紫外線対策ができれば、日光浴や外気浴は赤ちゃんの健康を作る時間として大変有用です。

例えば、健康な骨を作るためのビタミンBは、適度な量の日光を浴びないと生成することができません。

生後6ヶ月くらいまではお部屋の中で過ごすことの多い赤ちゃんですが、体がしっかりしてきた頃から、適切な方法で日光浴や外気浴をさせてあげることで、成長に対して様々なよい効果が期待できます。

赤ちゃんの成長サポート

日光浴や外気浴で得られる、視覚や聴覚など五感への刺激は、赤ちゃんの全身の発達をサポートしてくれます。

外気に慣れて抵抗力をアップ

外気浴では、季節によって変わる外気の温度に慣れるので、赤ちゃんの免疫力や抵抗力を高めることができます。

ビタミンを適正に生成できる

外気浴や日光浴では、家の中では得られない刺激が受けられるので、脳が活性化し、睡眠時と覚醒時のメリハリがつくようになります。

また、日光浴をしたことで脳内のセロトニンが増えるので、ぐっすりと眠れるようになります。

ビタミンDを生成し骨を強くする

日光浴はビタミンDを生成してくれる働きがあるので、赤ちゃんの骨の健康を推進・維持してくれます。

ビタミンDが不足すると、くる病という病気になることがあります。現代は日光浴を過剰に避けることや栄養の偏りなどによって、くる病の子どもが増えているという報告もあります(※)。

適度な日光浴でビタミンDをしっかり生成して、骨の健康を守ること、くる病を予防することも大切です。

赤ちゃんの日光浴・外気浴はいつから?正しい方法は?

赤ちゃんの顔

赤ちゃんの外気浴はいつから始める

赤ちゃんに対する外気浴は、まず生後1ヶ月少し前くらいから始めるのが基本です。

生後1ヶ月になると、1ヶ月健診など、赤ちゃんとの外出の時間が増えるようになります。

そのため生後3週間くらいから、まずは部屋の窓を開けて、赤ちゃんを外気に当てることから始めましょう。

外気浴の方法としては、初日は5分くらいを目安に、1日に2~3回繰り返してみましょう。

窓から外気に触れることに慣れてきたら、抱っこしてベランダに出てみたり、玄関先に出てみたりしましょう。

ベランダや玄関で外気に触れることに慣れたら、風がなく晴れている日に抱っこで外出します。

飽くまで10分程度の短時間の外出ですが、赤ちゃんには刺激的な外気浴になります。

あまりに寒い日や風の強い日、人込みのひどい時間帯や場所は避けて外気浴をするのが、赤ちゃんの外気浴で大切なポイントです。

赤ちゃんの日光浴や外気浴に最適な時間・紫外線対策の方法は?

生まれたばかりの赤ちゃんに対して、最初からあまりに長い時間の日光浴はおすすめできません。まずは短時間に限って、無理のないやり方でおこないましょう。その後、成長に伴って徐々に日光浴の時間を延ばしていきましょう。

また、赤ちゃんの日光浴では、正しい方法による紫外線対策も重要です。日光浴をする時は、時間の長短や季節に関係なく必ず日焼け止めを塗って、紫外線対策をしてあげましょう。窓越しの日光浴であっても注意してください。

日光浴のやり方としては、最初は体の一部(足や手)にごく短時間日光を当てることからスタートし、その後、胸や背中と日光に当てる範囲を広げます。

慣れてきたら、全身に最長で10分程度の日光浴をしてみましょう。

ただし注意すべきなのは、顔に直接紫外線(日光)が当たらないようにすること。顔への紫外線を防ぐには、帽子を被せてみてください。

また、紫外線の強い午前10時~午後3時頃の時間帯の日光浴は、季節を問わず避けるようにした方がよいでしょう。

赤ちゃんの日焼け止めを選ぶ際のポイント

繊細な肌を持つ赤ちゃんや子供が日光浴をする際には、適切な方法でしっかりと紫外線対策をしてあげたいところ。

しかし、逆に日焼け止めなどを過剰に塗るのも肌にあまりよくないのでは、いつから日焼け止めを塗っていいのか、などと疑問に思うママも多いようです。

赤ちゃんに使う日焼け止めは、選び方と使い方をきちんと気を付けることで、赤ちゃんの肌を守ってくれる強力なアイテムになります。

ここでは、赤ちゃんの肌を健康に保つための正しい日焼け止めの選び方と使い方をご紹介します。

①外出するようになったら日焼け止めを塗る

薄くて敏感な赤ちゃんの肌。いつから日焼け止めを塗ったらいいか気になりますよね。赤ちゃんの肌は、月齢が低いほど紫外線への耐性も低くなります。外出する時には忘れずに紫外線対策をしてあげましょう。

また、あまりに長時間の外出は避ける、ベビーカーのルーフを活用するなど、日焼け止め以外の方法も考えるといいでしょう。

②舐めても安心の成分でつくられている日焼け止めを選ぶ

赤ちゃんは自分の手や腕、足も構わず舐めてしまいますよね。そのため、基本的には赤ちゃんが舐めやすい箇所には、できるだけ日焼け止めクリームを塗らないのがベター。

とはいっても、これでは肌の露出部分を紫外線の影響から守ってあげることができません。

そこで、植物由来だったり食品を原料とする成分を配合してある、安心の赤ちゃん用日焼け止めを選ぶようにしましょう。

または、オーガニック成分の赤ちゃん用日焼け止めや、紫外線を防いでくれるのに多少であれば、舐めても安心な日焼け止めが多いので、ママも一緒に安心して日光浴ができます。

③日焼け止めの用法・用量は必ず守る

赤ちゃん用日焼け止めのパッケージには、SPF20やPA++などの紫外線防止効果についての数値が表記されています。

この数値は、皮膚の1㎠辺りに製品を2mg塗った場合に得られる紫外線防止効果です。

具体的には、大人の顔に紫外線防止効果を得ようとすると、500円玉くらいの大きさの日焼け止めが必要ということになります。

赤ちゃんの健康的な肌を守りたい一心で、日焼け止めの量を少なくしてしまうと、逆に赤ちゃんの肌に皮膚がんという恐ろしい病気のリスクを抱えさせてしまうことになりかねません。

赤ちゃんの肌が荒れたりしていないのであれば、既定の量を守り、こまめに塗り直してあげることが大切です。

④帰宅後はできるだけすぐに日焼け止めを落とす

赤ちゃんの肌の健康を守るためには、日焼け止めを塗ってお出かけした後、帰宅したらできるだけ早く日焼け止めを落としてあげるようにしましょう。

赤ちゃん用の日焼け止めであれば、お湯で簡単にオフできたり、いつも使っているベビーソープで十分洗い流せる日焼け止めが多いので、そうした洗い流しやすい日焼け止めを選ぶのもポイントです。

帰宅後はすぐに日焼け止めを落とすという、ちょっとしたひと手間が赤ちゃんの健康肌を守ってくれます。

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赤ちゃんの日光浴は時間や紫外線対策などを意識して実行しよう

海で遊ぶ赤ちゃん

赤ちゃんの正しい日光浴や外気浴の方法について、ご紹介しました。

赤ちゃん用の日焼け止めで正しく紫外線対策をして、適切な日光浴・外気浴をすれば、赤ちゃんはより健康に病気への抵抗力を高めることができます。

元気な赤ちゃんの生活をサポートしましょう。

※参考文献:独立行政法人国立環境研究所 体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定 -札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要-
秋山こどもクリニック「乳幼児のくる病」

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